人材・組織育成コンサルタント知念のブログ

人材と組織育成の問題解決に役立つ知識や情報を発信中。

はたらく力は「専門力」×「基礎力」 

仕事ができる人とは?


よく「コミュニケーション能力を高めたい」
という言葉を聞きますが、
そもそも仕事をするための能力って、説明できますか?
若手の指導や組織の能力を考える際に役に立ちますから
是非押さえておきましょう。


仕事に必要な2つの能力①「専門力」

仕事の能力には大きく2つあります。
まず「専門力」。
企業が自分たちの業界で生き残るために必要な力です。
これがないと稼げませんから
みなさん日々専門力を磨いていると思います。
どんな能力があれば、
専門性を発揮できるか企業ごとに考え定義します。
(この定義がムズカシイのですが・・・・)

一旦習得した専門力は
時々見直し、「ブラッシュアップ」が必要です。
なぜなら技術革新や環境変化が激しいので
「陳腐化」してしまう場合があるからです。
最近よく言われるリスキリングには
こういった背景があります。

 

仕事に必要な2つの能力②「基礎力」

さて仕事の能力のもう一つは「基礎力」というものです。
社会人基礎力と呼ぶ場合もあります。
実はこの基礎力があって、
初めて専門力が活かされるということが近年わかってきました。
たとえると基礎力はパソコンやスマホのOSで
専門力はその上にのせるアプリのようなもの。
貧相なOSに最先端のアプリをのせても満足に動いてくれないのです。

経済産業省は2006年に

職場や地域社会で
多様な人々と仕事をしていくために
必要な基礎的な力

としてその重要性を訴えています。

基礎力は、次の3つの力から構成されています。

 ①前に踏み出す力
 ②考え抜く力
 ③チームで働く力


冒頭の「コミュニケーション力」はチームで働く力に分類されます。

 

 

前に踏み出す力+考え抜く力+チームで働く力

 

前に踏み出す力(アクション)には
「主体性」「働きかけ力」「実行力」の3つの要素が含まれます。

「主体性」は、自主的にものごとにとりくむ力、
「働きかけ力」は、周囲の人に働きかけ巻き込んでいく力、
「実行力」は、目標を設定し実行する力。

 

 

考え抜く力(シンキング)には
「課題発見力」「計画力」「創造力」の3つの要素が含まれます。

「課題発見力」は、現状を事実を基に分析して課題を明確にする力、
「計画力」は、目的達成や課題解決のプロセスを考えて準備する力、
「創造力」は、新たな価値を生み出す力。

 

チームで働く力(チームワーク)には
次の6つの要素があります。

発信力:自分の考えをわかりやすく伝える力
傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
柔軟性:意見の違いや立場の違いを理解する力
状況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する能力
規律性:社会のルールや人との約束を守る力
ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力

 

計数管理力や交渉力など他にもあげられると思います。

 

注意していただきたいのは
この基礎力のほとんどが学校で習わないということです。
習得に少し時間がかかるということも頭に入れておいてほしい点です。

 

ここ最近、若手の基礎力はかなり低い状態にあります。
これは世代の特徴もあるでしょうし、
学校教育の影響も大きいと私は考えています。

 

では、いつどうやって学ぶのか?
という疑問が出てきます。

 

現状での答えは企業で実践を通して・・・です。
「時間がかかる」ことを見据えて
今から来年の4月入社の方をどう育てていくか
あるいは既存の若手の方の育成に何が必要か
「基礎力」の観点でお考えになることをお勧めいたします。


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