人材・組織育成コンサルタント知念のブログ

人材と組織育成の問題解決に役立つ知識や情報を発信中。

仕事の定義「たとえば営業ってどんな仕事なの?」

営業の仕事=外回りなのか?


先日「展示会営業」をテーマにしたセミナーを受講してきました。
営業にマンパワーを投入するのが難しい中小企業は
年に数回展示会営業という形態を取り入れるとうまくいきますよ、
という内容でした。
納得しながら、営業という仕事について考えていました。


ちょうどクライアント先で
「営業は外回りをしなければならない」
という話が出ていて
「それってほんと?」
「外回りが営業の仕事なの?」
という問いかけをしたところなのです。


営業の仕事って何?
外回りをしていればそれでいいの?


もし外回りをして
自社の製品・サービスを売ることが営業の仕事だと考えているとしたら、
ちょっと前近代的ですよね。
売ったらそれで終わりの焼き畑農業に近いような。


そうではなくて
「関係を構築する」「維持する」
「共につくる」
「相手の問題を解決する」
それが営業だと定義するとどうでしょうか。


外回りはしなくてもいいかもしれません。
出張も営業車もスーツも必要ないかもしれません。
めちゃくちゃ喜ばれる解決策ができたら
値引き交渉もなくなるかもしれません。


代わりに
関係を構築するためのコミュニケーション力や
顧客の問題を発見する力や
ゴールを設定して解決まで持っていく力が必要となるでしょう。


多くのお客様を訪問するよりも
じっくり耳を傾けて解決策を提案する。
考える時間が増えるかもしれません。


仕事をどう定義するかで
必要な能力が変わってくるのです。
更には働き方も変わってきます。


定義によっては
営業専任を置くのをやめて、
社員全員が営業窓口というのもいいかもしれないし
営業という呼称をやめて、
お客様サポーターとか
問題解決コンサルタントなんて
名前にするのもいいと思います。


もちろん単なる名称変更ではなく
ちゃんと定義に沿った名称でないと
意味がありません。


今営業職を志望する学生が減っているのですが、
営業職の再定義をして
ちゃんとアピールすれば反応は変わってくるのでは・・・?


実際ある企業では営業を嫌がる社員が多いので
「セールスアシスタント」という肩書にして
現場に出すと嫌がる人がいなくなったそうです。
(やってることは営業と一緒でしたが)


ということで
仕事の定義について考えてみました。
ジョブ・クラフティングにも展開できるので、
一度個人・組織を問わず考えてみるだけでも楽しいと思います。

 

みなさまの話のネタやヒントになれば幸いです。