人材・組織育成コンサルタント知念のブログ

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Z世代の特徴

昨年からZ世代についての講演依頼を多くいただいています。
皆さん関心が高いと同時に
どのように向き合っていいか迷っていらっしゃるみたいなので
私の意見をまとめておこうと思います。

Z世代とはどんな年代の人達なのか

海外と日本では少し時期にズレがあります。
日本は教育制度との関連で、
もともと細かく分類しているためです。
日本でいうZ世代は
1995年から2011年頃に生まれ、
2015年頃から社会人の世代。

1995年 阪神淡路大震災地下鉄サリン事件が起きた年、
2011年 東北大震災が起きた年。

と把握しておくとわかりやすいでしょう。

Z世代は2020年の時点で日本では少子高齢化の影響で人口の15%程度ですが、
世界でみるとの人口の1/3を占めています。

 

Z世代のZとはどういう意味なのか

実はこのZには意味はありません。
アメリカではZ世代の前の世代をジェネレーションX、
ジェネレーションYと呼んでいます。

始まりはロバート・キャパの『ジェネレーションX』という表現です。
このXは、最近DXという言葉がよくつかわれていますがそのXです。
何か未知数で変化を起こしそうな世代だという意味で使われました。
ジェネレーションXは、
アメリカ合衆国などにおいて1965年頃から1980年に生まれた世代です。
(日本では1960~1970年代の生まれが該当。)
ベビーブーマーの次の世代で、
ミレニアル世代(Y世代)の前の世代を指します。

Xには意味があったのですが、
その後はアルファベットの順番でXYZが使われただけなので
意味はありません。


Z世代の特徴

Z世代は最初の「デジタルネイティブ」で、

独自の行動様式や価値観を持つと言われています。


デジタルネイティブとは、
様々なデジタルツールがあるのが当たり前。
まるで空気があるのが当然のように
抵抗感なく使えるということです。

ひとつ前のゆとり世代(後期)はデジタルパイオニアと呼ばれます。
イオニアは開拓者ですので
デジタルツールの使い方を考えたり
アナログからデジタルへの移行を経験しています。
その移行が終わった後に登場したのがデジタルネイティブです。
ということは、アナログを知らない、
アナログ対応が苦手なのは知らないからなのです。

では、彼達、彼女達の育ってきた環境や
受けてきた教育制度を考察しながら特徴をまとめてみましょう。

  • 少子化が進み、競争が少ない環境で育った
  • デジタル・ネイティブ(スマホSNSが当たり前)
  • ゆるい横のつながりを重視する傾向にある
  • 環境やジェンダー、多様性等社会問題への感度が高い
  • 現実的で効率のよいものを好む
  • 自分の意見を持っている
  • 行動修正力が高い

では、それぞれの特徴をみていきましょう。

 

少子化が進み、競争が少ない環境で育った

これは説明不要だと思いますが、
「競争が少ない」ということは「横並び」があたりまえということです。

足並みをそろえようとする傾向が非常に強いのです。
目立つことはしたくないし、
自分が他の人と同じレベルにあるかどうかが気になるのです。

 

デジタル・ネイティブ(スマホSNSが当たり前)

常にスマホがあるのが当たり前なので、
他人と同席した際に
「会話」するより「スマホ」を優先することがあります。

 

ゆるい横のつながりを重視する傾向にある


競争がない状態で育ったことも影響していますし、
SNSのゆるいつながりが浸透していることも関係あるかもしれません。
経験したことのない人間関係(年齢の離れた人や考えの違う人との対話)に
に直面した際に戸惑うことが多いようです。

 

環境やジェンダー、多様性等社会問題への感度が高い

学校で環境問題や多様性といったことを教わっています。
ですから、環境問題やジェンダーといったことへ
強い反応を示します。
もし企業で
「女性がお茶をいれている」
「女性がコピーをとる」
「新人男性の仕事」
といった暗黙の了解を敏感に感じ取ります。

 

現実的で効率のよいものを好む

デジタルツールを上手に使えるので、

遠回りや先の見えないプロセスを嫌がります。
あえて遠回りをしてもらう時には
なんのためなのか、相手が納得できるように説明する必要があります。
タイムパフォーマンスを重視するので、
「考えて」と言われると
「答えがあるなら教えてほしい。その方が早いから。
答えが決まっているのになぜ考える必要があるのか?」
と思う人がいるのもこの世代ならではです。

自分の意見を持っている


自分から意見を出すことは少ない傾向にありますが、
ほとんどの方が自分の意見を持っています。
でも「目立つ」のは嫌だから、表現しない。
ところが1対1になると
堰を切ったようにお話を始める方が多いのもこのZ世代の特徴です。

 

行動修正力が高い

効率重視の反動なのか、
一旦納得すると、あっという間に行動修正ができます。
ある意味柔軟性は高いし、
新しい情報や自分にとって意味があると思うことは
積極的に取り入れていくのがZ世代です。

以上、Z世代の特徴をまとめました。

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