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Zoom研修を安全に人材育成に取り入れるには

<Zoom研修が一気に増えた!!>

 

ようやく緊急事態宣言が解除され、少しずつ企業活動も活発化してきました。
やっとリアルでの入社式を開催する企業や、本格的に新人教育を始める企業も出てきました。とはいうものの、まだまだ3密は避けたいというのが実情です。
この3月、4月で一気にZoomなどのツールを使ったオンライン研修が増えました。

でも、本当に大丈夫なの?
ハッキングされたというニュースがあったので不安。
そもそもオンライン研修がどんなものなのかわからない・・・。
リアル研修と何が違うの?など色々ご質問をいただいています。

私自身、インターネットを使った研修そのものはずいぶん前から経験していたもののZoomは打ち合わせに使用しているだけでした。ところが、この4月・5月はお客様からの要望もあって、使い倒していました。
その結果わかったことがいくつかあるので、今日は安全対策についてアップします。


<Zoomは安全なのか?>

 

報道ではZoom使用中のトラブルについて取り上げられていました。Zoomを使って授業や会議をしていたら外部の人間が入ってきて突然関係のない画面が表示された、突然画面が落ちて会議を再開できなかった、PCが乗っ取られてカメラを勝手に操作された、などなど。


報道後にわかったことがあります。

本来Zoomにはセキュリティを確保するための「手順」「使い方」というものがあります。少々めんどくさいのですが、お金をかけずにできる簡単な方法です。報道されたトラブルに見舞われた利用者達はその手順を守っていなかったことがわかっています。

さらに本来は参加する人だけに知らせるべきURLが誰でも見えるようになっていたこともわかりました。また動画は多くの容量を使いますので、回線が弱いとシステムが落ちてしまいます。Zoomの使用以前にパソコンのセキュリティ対策が甘く、簡単に乗っ取られてしまったケースもあったようで、ほとんどは利用者の知識不足・ITのリテラシーの弱さにより起きたトラブルだったのです。

気軽に使えるZoomですが、「一参加者」として利用する場合と「ホスト(主催者)」として利用する場合では準備すること・気を付けることが違うのです。

 

<Zoomを安全に使うためのポイント>

では、ホストはどんなセキュリティ対策を用意するべきなのでしょうか?
以下は全てZoomの有料版に搭載されている機能です。

 

  • 待機室の機能を使う:ホストは「待機室」機能を使い、ミーティングに入ってきた人を待たせることが可能です。そこで入ってきた人を確認してからミーティングに入れます。また会議中におかしな言動をとるメンバーいた場合に、会議室から退室させて待機室に移動させることができます。
  • ミーティングIDを都度変更する:ミーティングIDとは、会議を設定する時につけられる番号のことです。自動的に番号が割り振りされるIDと固定の個人ミーティングIDがあります。「自動生成」のミーティングIDを使うと都度違う番号がつけられます。主催者は参加者だけにそのIDを知らせることで安全性は保たれます。(この機能を使わず、固定していたためアクセスが容易になり、トラブルが起きています)
  • 入室時にパスワードを求める:Zoomには詳細設定機能があり、パスワードを入力しないとミーティングに入れないように設定する機能があります。不特定多数の方を招待する際に使用すると効果的です。現在はミーティングURLにパスワードを埋め込むという機能があるので、そちらだけでも効果はあるようです。
  • 事前登録の機能を使う:少々面倒ですが、認証された人のみ入室を許可するという設定があります。参加者にURLを知らせ、案内を受け取った人は各自で名前とアドレスを登録します。登録したアドレスに当日のURLが送られます。(こちらも不特定多数の方が入室する際には効果的ですが、なりすましをされるとどうしようもないです。)
  • セキュリティ機能を使う:チャットや画面共有ができることがZoomの長所なのですが、この機能を制限することが可能です。ホストだけが使えるように設定することで、会議の安全を保てます。
  • ミーティングをロックする:ホストはミーティングをロックすることができます。ロックをかけると、新しい参加者は入れません。全員が揃ったら、ロックをかけるのも方法です。
  • 参加者を削除する:ホストは妙な言動をとる参加者を強制的に削除することが可能です。
  • 入室時に名前を名乗らせる:チャットに名前(フルネーム)とあいさつの言葉を書かせて、確認してから参加させます。単純なことですが、よく知った相手の場合には「あれ、おかしい」とすぐに気づけるので有効です。本人確認のために番号や社員しか知りえない情報を書かせるというのも対策としてはありです。
  • 参加中はマイクをミュートする:ホストは参加者のマイクをミュートすることが可能です。
  • 会議中は本名を使わせる:ハンドルネームや番号での参加を禁じて、フルネームを名乗らせます。
  • 会議中はビデオオンを前提にする:名前と顔を確認します。


以上、Zoomを使った研修を安全に運用するためのポイントをご紹介しました。

関連サイト

Web研修、上手に導入するには

phronesis-m.com