【目次】
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問題解決能力は育っているか?
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問題解決能力を発揮できない理由
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問題解決のフレームワーク
問題解決能力は育っているか?
今月は複数の企業様で「問題解決力育成プログラム」がスタートしました。
今年初めて導入いただいたクライアント様、もう何度もリピートいただいているクライアント様、受講される人数も8名から60名と実に様々です。
少人数の場合には実習に私も入り、現場での問題を吸い上げながら進めます。
人数が多い場合には多様な視点があることに気づいていただけるよう促しながら進めます。人が多いとそれだけで会場内にエネルギーが生まれるので、そこも大事にしたいと考えています。多くても少なくてもそれぞれに一長一短があり一概にどちらが良いとは言えませんが、30人くらいだとすべての方の状況を把握できるように思います。
さて、タイトルの「問題解決能力は育っているか?」です。
私の印象ではまだまだ・・・です。
30代・40代・50代の方は必要性を痛感していらっしゃる方・自発的に学ぼうとしている方が多いけれど、20代ですとまだ少数という感じで、一部の成長意欲の高い方が学んでいる程度。「問題解決能力を習得してください」と組織的に取り組まれている企業も増えているので、組織の方針による違いもあるでしょう。知識としては知ってはいるけれど、実践となると多くの企業で道半ばな状態だと感じています。
問題解決思考の入門書といわれる「問題解決プロフェッショナル」の初版が発売されたのが1997年で、その頃から社会人の基礎能力として問題解決能力が必須と言われるようになりました。この本がベストセラーになってから20年以上経過していますが、私達にはまだまだ苦手な思考なのでしょうか。
(画像は「新版・問題解決プロフェショナル」。クリックすると、amazonのサイトへ飛びます。)
この本を読んだ方がよく言われるのは、「ロジック・ツリーがつくれない」「本の内容はわかるけれど、実務となるとたちまち思考がフリーズする」といった感想です。お話を聴いていると、みなさんテクニカルな所に関心があって基本的なことを見落としているような気がするので、今日は問題解決の基本的なフレームワークのことを書きます。
問題解決能力を発揮できない理由
問題解決能力を学んでも実践できないのは何故でしょうか。
これまでに何度かこのブログで書いているのですが、改めて考えたいと思います。
多くの方の思考プロセスを拝見してきて、次のような共通項があることに気づきました。(私のワークショップやプログラムでは思考プロセスがわかるワークがあります)
- 現状・過去の分析にとどまっている(批評家で終わっている)
- 仮説を立てるプロセスを飛ばしがち(いつもと同じ方法しか出てこない)
- 問題と原因の分析が得意で時間をかけるが、解決策の策定には時間をかけない。
- 収束思考のみで発散思考を試みない(アイデアを1つ思いついたら、それで満足してしまう)
- 自分の専門知識・技術だけで解決しようとする(新しい方法を思いつかない)
- 孤軍奮闘しがちである
- 思考レベルでダメ出しをして終わる=行動に移せない
- ツールに振り回されている
何故こうなるのだろうと考え続けて、更に気づいたことがあります。
それは問題解決のための基本的な「フレームワーク」が定着していないということです。このフレームワークは問題解決のすべての出発点となるものです。ここを押さえておかないと、ロジックツリーもMECEも意味をなしません。
問題解決のフレームワーク
問題解決は下図のフレームワークで進められます。
このフレームワークに沿って考えることが大切です。
※問題解決に使える「フレームワーク」・思考を助ける「フレームワーク」は数多く存在します。ここでご説明するのは問題解決の基本的な構造を示すものです。
この図に書かれている「ありたい姿」(ゴールと呼んでもかまいません)、「現状」の認識、そのありたい姿と現状との「ギャップ」が必要なのです。
そもそも問題とは、ありたい姿と現状にギャップがあることを指すのです。
問題解決とは、そのギャップを解消してありたい姿を実現するためのプロセスなのです。
「ありたい姿(ゴール)」
「現状」
「ギャップ」の3点セットが基本。
どれが欠けても前に進みません。
しかし、多くの方は現状分析で終わってしまい、ありたい姿がないのです。
現状分析ができるということは、「何か」を基準にして分析しているはずなのです。
その「基準」を言語化できない・しない人が多いのです。
(こうなってくると、今度はコミュニケーション能力の話になってきます。)
どこに進みたいのか?
何を実現したいのか?
が欠けていては、現時点をウロウロして終わります。
どこにも動けません。
ですので、「ありたい姿・ゴール」設定の重要性をしつこいくらいお伝えしています。
また、組織で仕事をするからには組織のゴール達成に貢献することに意味があります。
ですから「私が考える」ゴールだけではだめで、
「組織が目指す」ゴールと方向性が合っている必要があります。
そのゴールの設定にも2つパターンがあります。
「問題発生型」「問題設定型」です。
この2つと現状認識についてはまた後日改めて書こうと思います。
【まとめ】
・問題解決能力を発揮できない人には共通の傾向がある
・問題解決の基本的フレームワークは「ありたい姿」「現状」「ギャップ」の3点セット。
お読みいただき、ありがとうございました。
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